1 心筋梗塞の検査
■心電図
異常Q波の出現やST上昇などをみます(心筋梗塞の分類参照)。
■生化学的検査
心筋梗塞にともなって、CPKとCPK-MB(心筋逸脱酵素)、ミオグロビン、H-FABP(心臓由来脂肪酸結合蛋白)、トロポニンT、白血球などの値が上昇します。
■心エコー
左心室全体の大きさや収縮性をみることは、急性期のポンプ機能失調の判断に役立ちます。
また、梗塞の部位や大きさを知ることもできます。
■冠動脈造影(CAG:Coronary Angiogram)
冠動脈に造影剤を流し込んで、X線を用いて透視撮影する方法で、さまざなま角度から撮影することで、冠動脈の狭窄や閉塞を見つけることができます。
虚血性心疾患の診断だけでなく、侵襲的治療にも不可欠です。
血行再建を目的として、治療のために行われることも多くなっています。
2 心筋梗塞の診断
次の3項目のうち、2つ以上の所見があれば、急性心筋梗塞と診断されます。
・典型的な持続性胸部症状
・異常Q波やST上昇などの虚血性心電図変化
・心筋逸脱酵素の上昇